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大塚 洋一(おおつかよういち)
ここは、大塚洋一の個人サイトです。
所属企業とは無関係です。
公共アーキテクチャとは
ITアーキテクチャの検討では、システムの処理方式を中心としてシステム構造を考えますが、それだけでなくその過程で様々なことを考えます。たとえば、長期に変わらず運用する構成要素と比較的短期に乗り換えが必要になりそうな技術要素を結合しないように考慮したり、強いベンダーロックインを招く技術を採用する際にはその影響を局所化する検討をしたりといったことがあります。特に公共機関のシステムは、長い期間使うものも多く、発注元の官庁組織の目先の利益よりも長期の国民利益を優先しないと禍根を残すこともあります。
エンタープライズ・アーキテクチャは、本来はこのような長い時間経過の中にシステム全体を置いて俯瞰して、どのように方針を定めてどのように意思決定していくかをアーキテクトが考えるための道具です。政府がこれを使いこなせなかったのは、アーキテクトの仕事やその役割の定義がなされなかった以上当然でした。
さて、そうした考え方を、社会のあり方や行政の役割、制度改革の検討にも適用してみたらどうでしょうか。”Public Architecture” という用語は既に流通していますが、これは都市デザインとか公共施設のデザインなど建築系の概念です。しかし、デジタル分野にも同じ概念の適用はできるはずです。もはや行政の改革はデジタルトランスフォーメーションとは不可分の時代に入ってきました。アーキテクトの役割は、社会に影響を与えうる仕事として役割も責任範囲も拡大しうる可能性があるのです。
現在、この仕事は様々な立場の人に分散して担われていて仕事として一元化されていません。行政機関ごとの発注の単位でしかものを考えられず、公共機関から受託して初めて仕事ができる企業側の態勢の限界もあります。この制約を乗り越えて新たな仕事と職種の定義まで進むべきです。このサイトはそのような問題意識から作りました。
主要コンテンツ
公共アーキテクチャについてはまだこれからの領域です。ひとつの適用分野として宇宙、防災をとりあげます。どれだけ需要があるかわかりませんが、発注者側にいて何がかんだかという方向けに若干の自習用まとめ資料なども掲載していこうと思います。活用してもらえたらうれしいです。
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